2012年9月26日水曜日

ブラジル人の生活の様子をきく会

9月22日、2HN事務所にて、三重県在住の中村博俊様、中村様の奥様(ブラジル人)、黒川リジア様とそのお嬢様、つごう4名様をお招きして、日本に住むブラジル人の生活の様子について、
当事者の視点から、及び彼らと日常接している日本人の視点からのお話を聞く機会を得ました。

(中村様、中村様の奥様、黒川リジア様、そのお嬢様と2HN会員の皆さん。)

この機会を通じて、私達の活動のあり方について、反省と共に、春の芽吹きのような活力を得たように思いました。

さて、2011年の法務省の統計では、在留届けが出ている外国人は、200万人を数えると述べています。
名古屋市の人口226万人に匹敵する人数です。
日本社会にとって、外国人の皆様は、如何に共存共栄していくべきかという存在だと思います。

中村様らのお話を伺っていますと、日本は、治安、教育、社会保険、生活保護、福祉などの社会資本が充実していることを感じました。
ずっと日本にいたい、というお話が黒川様からありました。嬉しいことではないでしょうか。
勿論、行き届いていない部分はあるでしょう。欲にはきりがなく、青天井でしょう。

しかし、一方で、日本人は、他人、特に外国人に対して、挨拶はじめ、何かとよそよそしいのではないか、というお話がありました。
恥ずかしいと感じた人は、私だけではなかったと思います。
その結果、いつまでたっても相手が理解できません。
何か行動を起こせば、周囲から、何らかの反応があります。

日本人にとって、日本人が何か行動を起こせば、『あの人は、…だ。』という批評を浴びます。
ところが、外国人が何か行動を起こせば、『○○人は、…だ。』というように、主語がその民族全体になってしまうことが多いと思います。

一を聞いて十を知るのが日本人といいます。
これはややもすると、日本人の発想が、十把一絡げになりかねないのではないでしょうか。
そんな反省も感じました。


閑話休題。


中村様によれば、三重県では、在住ブラジル人の約10%が貧困にあり、
約20%が切り詰めた生活を強いられ、約50%が不安定な就業状態にあるというご説明でした。

つまり、約80%の方々が不安を抱えながら、毎日を送っていらっしゃるということになります。
全国でも同様ではないでしょうか。
日本は65歳以上の方が、総人口の四人に一人を数えるようになったとききます。
介護福祉士はじめ、今や、否、これからも、日本は外国人なしにはたち行かなくなると思います。


ロンドンオリンピックで、日本男子競泳チームの面々が、
『おい、(北島)康介さん、手ぶらで帰せないぞ。』と気持ちをひとつにして、
銀メダルを獲得したシーンをご記憶の方は多いと思います。
この発想、発言は、日本人の特徴を良く表していると思うのです。
中村様らのお話を聞いて、こんな発想で、外国人によるもうひとつの
゛名古屋市民゛をみんなで支えていければなぁ、という想いを持ちました。

駄文を読んでくださり、ありがとうございました。
斉場和夫 拝