2013年11月18日月曜日

パートナー団体訪問記③④


こんにちは、ボランティアの水野です。

2回目のパートナー団体訪問を行いましたのでご報告します。

今回は「名古屋マック」と「しらゆり荘」にうかがいました。


「名古屋マック」は“アルコール依存症”という病気から回復するために
酒をやめたい人達が通所する施設です。



(名古屋マック玄関にて施設長さん)

日本では38年前にアルコール依存症を患った神父達が始めた活動で、
現在全国に18箇所あり、「名古屋マック」は28年目になるそうです。


カトリック教会の敷地内にある平屋建ての一軒家に、回復を目指す“仲間”が集い、
ミーティングを中心とした回復のためのプログラムを実践して、飲まずに生きることを学んでいます。


回復には2年は必要で、途中でドロップアウトする人も多いそうです。

現在、通所者は12~13名、回復した修了者がスタッフとして4名ほど関わってみえます。
経験の分かち合いが回復には大きな力になるようです。


ちょうど昼食時にかかったので、一緒にいただきました。

メニューはクリームシチューとサラダ・デザートで、
シチューのじゃがいも・にんじんとサラダにかけるドレッシングはセカンドハーベストからの提供品でした。



調理担当の方(彼も通所者です)によると、

「いただいた物は工夫して使うので、何でもうれしいです」
「野菜は量が多いと困るときがある」
「酒を断っていると口さびしいので、つまめる甘いものや飲み物があると助かる」
「材料にアルコール分が入っているものは気をつけて使わないようにしている」とのことでした。







(昼食)






(台所) 

食後は6名くらいでミーティングをしてみえました。


(ミーティングの部屋)

いただいた機関紙に「マック食堂よりお願い」という記事があり、
アルコールに依存している間は「食」への興味・関心をなくしていたのが、
依存から回復していくにつれ「食べること」を楽しめるようになり、
ひいては「生きることを楽しむ」ことにつながるという旨の記載がありました。

私達が提供する食品がその大切な「食」を支える一助になっていればとうれしく思いました。



 
母子生活支援施設「しらゆり荘」は、児童福祉法に基づき
18歳未満の子とその母親を保護して自立を支援する施設です。
愛知母子福祉会館に併設されており、定員は20世帯です。

居室はバス・トイレ付の2DKで、調理は各家庭で行います。
うかがった火曜日は、ちょうどセカンドハーベストから食料提供のある日でした。

寮の入り口付近に野菜や他の食料品がきれいに並べられて、
各世帯ごとに決められた量を持ち帰るようになっていました。

野菜は、業務員さんがあらかじめ傷んだ部分があった場合取り除き、
量が多いときは漬物などにして配り直すなどされています。

また自立して退所した家庭へも提供することがあるそうです。

クリスマス会や新入学祝いなどのイベントで配れる
お菓子や飲み物の提供があるとうれしいとのことでした。



(並べられた食料品) 

 
母子福祉会館には母子福祉センターがあり、
電話・面接相談、就業支援講習会(パソコン技術、医療事務、経理事務、ヘルパー2級)、
職業紹介などが行われ、母親の自立を支援しています。


(相談室)


 

(無料職業紹介所)

今回の訪問で、しらゆり荘の状況だけでなく、
それを支援する母子福祉センターの活動も知ることができました。

しらゆり荘の業務員さんが提供された野菜等に極細やかな気遣いをしてくださっていることに感謝です。